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お叱りのお言葉,ご意見など
画廊主
   の
独り言

このページは、天野画廊の画廊主・天野和夫の、きわめて個人的な出来事を綴ったものです。
画廊の仕事が、一見個人的であるにもかかわらず、社会的な機能を果たしているありさまを、
おわかりいただけるかと思います。
自他ともに、プライバシーには慎重に配慮いたしますが、うっかりと逸脱している場合は、すみ
やかにお叱りのお言葉をお願い申し上げます。                天野画廊 天野和夫

2006年
2008年

日本郵政の西川社長と監督官庁である総務省の鳩山大臣の対立が、いよいよ最終局面を迎え
そうな気配だ。民間出身の西川氏が、非を認めつつも発言を控えているのに対して、鳩山総務相
は、自らの去就を賭けて、無理やり辞めさせようとしている図は、強権的すぎる印象をぬぐえない。
もともと郵政改革のときに、三顧の礼をもって迎えた西川氏だけに、自民党内からも鳩山氏のオー
バーゼスチャーには眉ひそめる向きが多い。障害者向けの制度を悪用して、不正に安い郵便料
金を認め、数十億円の損失をもたらした責任は、確かに重大だが、西川氏の首を取ったらそれで
おわりというのはいただけない。むしろ、制度の適用に口を利いた議員を告訴するほうが先決では
ないのか。郵政民営化路線でコネを失いつつある族議員が、巻き返しを図っているとしたら、これは
少々やっかいなことになる。自ら「郵政民営化に反対だった」とする麻生首相が、発言を控えてはい
るものの、麻生氏こそが、今回の問題についての「影の仕掛け人」だと勘ぐりたくなる。

仕掛け人は誰だ

6月2日

補正予算後の麻生政権は、不況脱出を名目に、歴代内閣の財政健全化と民活路線を
完全に破壊してしまった。数十兆円もの金をばら撒いてしまったツケは、数年内に、確実に国民に
回ってくる。厚労省の分割にせよ、消費者庁の新設にせよ、高級官僚のポストが増えるだけだ。百
数十億円もかけてアニメの美術館を建てるのも、ドサクサに乗った感がする。すべて場当たり的で、
一体麻生氏の政策ビジョンは何なんだろうと思う。この「官製バブル」の結末は、誰が後始末をする
のだろうか。考えるだけでも恐ろしい。

官製バブル

6月3日

宝塚の山奥、と言ってもほとんど三田市に近い山中にある旧友の登り窯を見に行った。武田尾の
駅からでも10キロ以上に距離にある。初夏の風は心地よく、果たして今がその季節なのか、ウグ
イスの声が谷間を渡る。車1台がやっとの山道をくねくね縫うように走って、やっと窯にたどりついた。
登り窯は、傾斜地が必要だ。自然の地形を生かした古代のハイテク窯だ。燃料はマキ。焼成温度
にもよるが、3−4日は焚き続ける。通常、温度計は用いないから、経験と勘が頼りだ。
友人は、この窯を、自分で築いた。益子で勉強した彼は、レンガにこだわり、耐火煉瓦を使わず、取
り壊しになった古い窯に使われていた日干し煉瓦を、再利用した。彼に言わせると、耐火煉瓦は熱
を跳ね返すから、窯の中の温度にむらが出るらしい。日干し煉瓦は、逆に熱を吸収するから、温度
ムラが出ないと言う。科学的に実証されたわけではないがと言いつつも、そのこだわりには、彼の自
信がうかがえる。いまは街中の小さなアトリエでも使える電気窯が主流。どんな窯でも、作品ができ
ればいいというわけではない。そのこだわりが、民芸の味わいを色濃く残す彼の作品を支えている。
時代がどんどん先に進んでゆき、やや取り残されそうな感のある彼だが、こだわりに無頓着な生活
をおくるわれわれに、重い説得力を感じたのは収穫だった。

旧友の登り窯

6月7日

いよいよ7月12日で麻生首相の命運が尽きる。麻生首相だけではない。自民党政権そのものが、こ
の日をもって崩壊する様相を呈している。異例とも言える首相自身による都議候補への応援に、自ら
の政治生命をかけているからだ。そこまでしても、残念ながら、都議選では民主党が大勝するだろう
といわれている。麻生首相は8月の総選挙を待たずに、下野を宣言。ズタズタになる前に、自らの花
道だけは確保しようというわけだろう。あるいは、最後の隠しだまを立てて、自民党政権の延命に賭け
る愚挙に出るかもしれない。
事態がここにいたったのは、麻生内閣だけの責任ではない。福田・安倍のいずれも、選挙による民意
の洗礼を避けてきた。そのツケが回ってきただけのことだ。
もともと決断力に欠けるこの人は、政策立案のタイミングをことごとく誤ってきた。信頼できるブレーン
を持たないので、誰に何を聞いたらいいのか、よくわからなかったようだ。だとしたら、そもそも首相の
器ではなかったのだ。
先日の鳩山総務省の更迭の手際の悪さが、すべてを物語っている。
高速道路を1000円で走るためのETCの品薄が、いっこうに解消されない。ETCを作っているメーカー
が、生産を控えているからだ。その理由は、民主党政権になれば、一夜にして無料化。ETCが無用に
なるからだ。民間は確実に先を見ている。 

7月12日に命運
つきる?


6月16日

宮崎の東国原知事に、自民党から出馬要請があったそうだ。ジリ貧の自民党にとっては、タレント候
補の集票力に望みをつなぎたいところだが、その要請に、知事がつけた条件が、マジか洒落か、前
代未聞なのがおもしろい。百戦錬磨の重鎮・古賀氏を相手に、総裁候補を条件にしたという。これに
は、さすがの古賀氏も、開いた口がふさがらなかったようだ。東国原知事の勇気もさることながら、自
民党もなめられたとしか言いようがない。しかしここで、ほんきで「なめんなよ!」と居直れば、世論の
ブーイングが待っている。それをわかっているだけに、古賀氏も内心相当の屈辱を感じたに違いない。
それにしても、自民党もここまで落ちたかと思う。いったん凋落が始まれば、あとは雪崩のごとくという
のがこの世界。民主党は労せずして政権を手に入れることになりそうだ。

ナメられた自民党

6月23日

その後の東国原知事の言動を見ていると、どうやら本気で国政に出ようとしているようだ。総裁候補を
条件にするなら、では国政に対してどういうビジョンを持っているのか明らかにしてほしい。ただ宮崎で
得た高い支持率を、国政につなげようとしても、それは大きな誤算を生むだけだ。メディアは敵にも味
方にもなることを、タレント時代に味わったにもかかわらず、やはり人気に舞い上がってしまうのだろう
か。橋下知事もそうだ。地方分権を進めることには異議はない。そのために、自民党に揺さぶりをかけ
るのも当然必要なことだ。だが、府下の首長をあつめて支持政党の表明につなげるやりかたはいただ
けない。人気を背景に、強権発動のイメージをぬぐえない。東国原知事も、橋下知事も、高い支持率を
武器にしている。大衆受けを意識することは、衆愚政治に向かう恐れがあることを、肝に銘じなければ
ならない。

人気に舞い上がるな

6月29日

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