2007年
2005年
2004年

2009年3月



トップページに戻る
お叱りのお言葉,ご意見など
画廊主
   の
独り言

このページは、天野画廊の画廊主・天野和夫の、きわめて個人的な出来事を綴ったものです。
画廊の仕事が、一見個人的であるにもかかわらず、社会的な機能を果たしているありさまを、
おわかりいただけるかと思います。
自他ともに、プライバシーには慎重に配慮いたしますが、うっかりと逸脱している場合は、すみ
やかにお叱りのお言葉をお願い申し上げます。                天野画廊 天野和夫

2006年
2008年

ニューヨークと東京の株価が、ともに最安値を更新した。原因は、AIGの6兆円にのぼる赤字が確
定したことと、そのためにアメリカ政府が4度目の資本注入に踏み切ったこと。すでにシティーバン
クは30%以上の株をアメリカ政府が買い上げ、事実上の国有化に移行している。この不況、一体
どこまで落ち込むのか、底が見えない。とてつもない不安が世界を覆っている。それにしても、相
変わらず、AIGはテレビコマーシャルを流し続けている。普通の企業なら、宣伝広告費をまずカット
する。燃料タンクに穴の開いたままフライトを続ける飛行機は、やがて墜落すると思うのだが、それ
は素人考えなのだろうか。

CMを流し続ける
AIGって何だろう?


3月3日

民主党小沢代表の公設秘書が、西松建設の裏金問題に絡んで、違法な献金を受けたとされて、
今日逮捕された。西松建設の裏金問題は、昨年来検察の手で進められてきた。いま、なぜこの
時期に、小沢代表の足元に捜査が入ったのか、理解に苦しむ。解散総選挙が近いだけに、陰謀
のにおいがする。そういえば、麻生首相の愛読書は、マキュアベリの「君主論」だ。権謀術数を説
いたこの本は、孫子の兵法にも通じる政治論の古典だ。ますますもって、きな臭い。麻生首相が
麻生おろしの嵐が吹きすさぶ中、じっと耐えてきたのは、この日が来ることを知っていたからか。
今、真実は闇の中。時が来ればすべてがわかる。政治の世界は怖い。これではっきりしたことは
小沢代表が失脚し、政界がますます混沌となることだ。また、検察も、政治的陰謀と後ろ指を指さ
れないように、次には自民党の大物に捜査の手を伸ばすだろう。そうなると、自民対民主という構
図ではなくて、すべての党を解党し、政界大編成の事態がやってくるかもしれない。まあ、それも
いいか。

政界大編成の
前ぶれか?


3月3日

先週小沢代表の秘書が逮捕されて、次は自民党の大物だと書いたら、実際に二階議員に捜査の
手が伸びてきた。小沢代表は、しかし、まだ自ら代表を辞任する決断をしていない。あくまでも政治
資金規正法にのっとった処理をしており、不正はないという姿勢を崩していない。この二人、もともと
自民党の盟友で、よく似たタイプの政治家だ。西松との付き合いも、同じように古い。ただ、今は政
権交代のこちら側と向こう側に分かれていて、総選挙直前の、微妙な時期だけに、腹の探りあいが
続いている。
西松がらみで、名前が出ている議員には、森元首相もいる。自民党は、当初、敵失で点を稼いだつ
もりだったが、世論調査では、意外に支持率が上がらないので、トカゲの尻尾きり作戦に移ろうとし
ている。すばやく対処することで、民主党よりはクリーンなイメージを演出することができる。また、
森元首相やその他の議員に問題が広がることを食い止めることもできる。他方、民主党は、小沢
に代わる人がいまいないので、党内に不満の火種がくすぶりつつも、小沢の動向を、ただ見守って
いるだけだ。すべては党利党略が最優先。混沌としていて、先が見えない。次の焦点は、小沢がい
つ辞任を表明するか、にある。まさに政治の世界、一寸先は闇。だが、あえて言わせてほしい。シナ
リオが低級すぎる。こんなことをやっていて、100年に一度の経済危機に、対応できるのだろうか?

低級なシナリオ

3月10日

北海道の大手旅行代理店「普門エンタープライズ」が倒産した。19億円という負債額は、三桁の負
債額が普通になっている中では、大きくない印象を受けるが、旅行業の中では、大きな額だ。もう
何年もまえから、旅行業は構造不況業種とされてきた。JALやANAが、収益改善のために、代理
店に支払う手数料率をどんどん引き下げる一方、自社の直売に切り替えてきた。そこに、昨年秋
に、アメリカ発の大不況が業界を襲った。あまり知られていないことだが、旅行業者が海外企画ツ
アーを実施する際は、出発日以前に航空運賃の全額を、航空会社に支払わねばならない。法人の
グループがお客さんの場合、月末締めの翌月払いがふつうだから、その間立替払いが発生する。
したがって資金の余裕がない中小の旅行会社は、絶えず黒字倒産の危機にさらされている。私が
韓国に出張するときに、よくチケットを頼んでいたエクスプレストラベル社も、昨年11月に倒産した。
関東や関西で23店舗を展開した大手だった。負債額は約7億円。私の友人が35年も続けてきた旅

行会社も昨年末に倒産した。小ぶりながらも着実に実績を重ねてきた会社だったが、資金繰りにつ
まづいた。
昨年は春先の原油のすさまじい高騰が原因で、サーチャージ(燃油税)の引き上げを余儀なくされ、
旅客が大幅に減少した。そこへもってきて、アメリカ発の大不況。年に2度も大津波がやってきては
ひとたまりもない。

旅行代理店の悲哀

3月23日

北朝鮮が、第12期最高人民会議(国会)第1回会議が開催される4月9日直前の4日から8日の間
に、人工衛星ロケットを打ち上げると国際機関に通告した。実際は長距離弾道ミサイルテポドン2
」改良型ミサイルの発射とみられている。この時期にこのような愚行をあえてするのは、オバマ政
権の対北朝鮮政策が、ブッシュ政権と大差ないものであると見極めがつき、それならばというわけで
精一杯のパフォーマンスをするつもりなのだろう。また、テポドンの性能が向上し、十分実戦に使える
ものだというアピールを、世界中に発信する意味もある。最終的には、反米勢力をターゲットに輸出し、
外貨を稼ごうという算段だ。穀物生産がふるわず、餓死者が出る社会に目をつむってまでも、大きな
賭けにでようとしている。
おそらくは、すでに発射成功を前提に、イランあるいはその影響下の国に、大型商談が出来上がって
いるのだろう。日本は迎撃を準備中だが、実戦同様の経験は初めてなので、迎撃には失敗するだろう。
それも北朝鮮は、折込済みに違いない。また、迎撃に成功しても失敗しても、敵対行動を理由に、6カ
国会議は完全にボイコットする。そしてまた核のカードを、パワーアップした形で温存する。シナリオは
もう出来上がっているのだ。国が破滅するまで、この体制は続くだろう。

テポドン発射の
シナリオ


3月26日

11月
10月
1月

2009年

2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月